xルーファウス

*STRAY PIECE

STRAY PIECE(48)【ツォンルー】

48:死角がもたらした密談       好都合な席があってよかった、そうレノは口にした。 普通の客とはまるで違う雰囲気を醸し出しているレノは、マリアにとって不思議な存在であり、そして恐怖の対象でもある。 ...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(47)【ツォンルー】

47:対面   カラン、と音がして店のドアが開いた。 そして、そのドアの向こうから女性が入ってくる。 それは紛れもなくCLUB ROSEのナンバーワンを誇る女性、マリアの姿だった。 マリアは真っ直ぐカウンタ...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(46)【ツォンルー】

46:副社長の来店     その出来事の数日後、二人は食事をした。 それはミッドガルでも隠れた名店と言われる高級素材を駆使した美食の店である。 本当なら過去に行ったことのあるとても雰囲気の良い店に行きたいと...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(45)【ツォンルー】

45:生じた”ズレ”        その日の深夜、ツォンは決心してルーファウスの元に向かった。 散々鳴った電話を無視したことに、どう説明すれば良いのかわかりもしなかったけれど。 それでも、ツォンは車を...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(44)【ツォンルー】

44:ツォンが欲したもの   「おい、大丈夫か」 「…誰、あんた…放っておいてよ、私のことなんか…」 「そうは言っても――――」 面倒ごとは確かに遠慮したいが、放っておいてと言われて放っておくわけにもいか...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(43)【ツォンルー】

43:ツォンが欲したもの   その約束当日、ツォンはプレジデント神羅のところまで出向き、書類にサインをしていたものである。それは主任昇格に関連する書類で、何かとフォーマットが用意されているらしかった。 『今日からお前...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(42)【ツォンルー】

42:ツォンが欲したもの     自分のこの思いは譲れないと断言したから、だからせめて守りたいと思った。 “今の自分”に出来る、せめてものことをしたいと思った。 愛していると口に出すことも、抱きしめること...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(41)【ツォンルー】

41:代償行為の結末   「私には、兄が二人いるの。一人は母親の再婚相手の連れ子で、もう一人は再婚相手の元妻が浮気の末に産んだ子。複雑な兄妹関係なんだ」 上の兄は、再婚相手に似てエリートだった。 下の兄は、誰にも...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(40)【ツォンルー】

40:陳腐な言葉       純血種である例の男が連絡を寄越してきたとき、ルーファウスはその回答にさえ窮するほど空虚に襲われていた。 電話越しに明るい声を出してきたその男は、例のパーティについて、楽しみです...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(39)【ツォンルー】

39:報告   「それでは当日の事ですが」 ツォンはそう切り出し、パーティ当日のタイムスケジュールについて確認し始める。 今日突然パーティに配置する形になったツォンが積極的にそれを確認するのも、第三者からすれば可...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(38)【ツォンルー】

38:護衛任務の許可願い       目前を真っ直ぐ見据えながら、ツォンは思っていた。 眩暈がしそうなくらい懐かしい情景だ、と。 実際、日数を数えるとそれほどでもないのかもしれないが、感覚としてはそう...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(37)【ツォンルー】

37:誉れ高い意義と結果至上主義     少しでも自分を大きく見せようともがいていた。 そうすることで、満足という名の安心を得ようともがいていた。 だけれど本当の自分はどうしようもなかった。 ちっぽけ...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(36)【ツォンルー】

36:嗚咽のなかで       優しくて、頭が良くて、エリートの兄。 時折妙に見下されているような気がして怖いこともあったけれど、そんな兄が好きだった。 “お前、兄貴の事好きだったじゃん。エリートのあ...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(35)【ツォンルー】

35:与えられた真実       あのざわめきは―――――今でも、忘れられない。 まるで気が遠のいていくような、そんな、ざわめき。       ある人物の葬式の日程が記された、謎の書...
タイトルとURLをコピーしました