神様の所在【セフィザ】

セフィザ

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■SWEET●SHORT
神様を探せ!ちょっとほわっと…♪


神様の所在:セフィロス×ザックス

「神様、神様、どーぞ幸せになれますように!」

「神頼みとは…なんていうヤツだ」

ぱん、と手を叩いてむにゃむにゃと願い事をかけるザックスの隣で、セフィロスはあきれたようにそう呟いた。

神様という存在が一体どのあたりにおられるのか、それは目に見えないので良く分からないが、それにしても世の中にはその存在を信じる者と信じない者とに別れる。

その場合、ザックスなんぞはどう考えても後者なのだが、こういうときばっかり神様を引き合いにだして、やれお願いしますだの、やれ頼んだぜだの、そりゃあさすがに調子が良いというものだろうと思わざるを得ない。

今頃神様は、ざぞお困りだろう。

突然つんつん頭が願い事なぞしてきたけれど、はて、これはどうしたものか、と処理に困っていらっしゃるに違いないというものだ。

「や~これで完璧!きっと俺、幸せになれるな!」

「まったく都合が良いヤツだな」

「良いだろ?都合よくいかなくちゃこの世の中うまく生き残れないっての」

「あー…お前のようなヤツを見ると腹の底が煮えたぎる思いだ」

「へへっ」

ザックスは得意な表情を見せて、セフィロスの隣でにんまりと笑った。

此処は、教会でもなんでもない。
神仏を飾るものすらない。
あるのはただ、夜の空だけ。

夜の空に神様が住んでいるとは思えないけれど、それどころかむしろもう少しダークな生き物が住んでいそうなイメージだけれど、ザックスは確かにそこに向かって願いをかけていた。

”幸せになれますように”

「…因みに、お前にとってはどういうことが幸せなんだ?」

ふとした疑問を抱いたセフィロスがそう問う。するとザックスはにやにや笑いながらこう答えた。

「そりゃ勿論!決まってるだろ?」

「何だ?」

「こうやって肩並べてさ、無駄話できてるってことだよ」

だから今ここは幸せなんじゃない?
ザックスはそう他人行儀に言って、にっかりと笑った。

神様、神様、どうやらあなたはずっと此処にいたみたいです。

END

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