Frail Cage*物語コメント【ヴィンクラ】

物語コメント

 

Frail Cage*物語コメント(2002/12/09)

連載期間:2002/06/22~2002/12/10

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とうとうFrail Cageも終了することができました。何だか感激している自分がおります!

気付かなかったのですが、この話は何と半年もやっていたのです…!(驚愕!)長かった…というか、途中、企画とかと重なり殆ど進行していない時期もあったので、それも大きいのですが…。

この話には実は色々悩んだ時期がありまして、書き終わった今でも納得できかねる部分があったりします。(泣)

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実際は恋愛中心の話だったわけなのですが、またしてもヴィンに悩ませる形になってしまい、その心中で色々書いていたせいか、後に色々と焦ったりする事が多かったです。(笑)

この話にはキッカケとなった作品があります。それは過去に読んだ某作品なんですが、それがとても印象的で、いつかこういうのを書いてみたいなと昔から思っていたので、今回チャレンジした次第です。

キッカケとなったその作品では、やはり「影」という存在がありました。一般的に「影=悪」と取られるわけですが、その作品に登場する「影」は憎めない奴だったんですよね。

そういうのってすごく素敵だなあと思い、今回こうして書いたわけですが…とにかく厳しかったのが序盤のHシーン連発のところです!

とにかく夜のクラウドを、後半とのギャップの為に悪い印象に書く必要があったので、悩んだ挙句にそれを性的なものにしたわけなのですが、も~自分の首を絞めまくりました!(笑)

しかも今回は時間配分を本当に間違えたので、非常に読みにくかったと思います…。そんななかでも全部読んで下さった方がいらっしゃいましたら、本当、ありがとうございます!!

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この話ではクラウドを「二重人格」にしましたが、当初は「夜のクラウド」の登場理由をどうしようかすごく悩みました。そのとき、たまたま読んだ精神医学の本で「これだ!」と思い、最終的にこの形になりました。

「Frail Cage」というタイトルは、「空しい鳥籠」という意味でつけています。これは「夜のクラウド」の心理を表したタイトルです。

今回の話はUP当初から「読了したとき、読んでくださった方は昼のクラウドと夜のクラウドと、どちらに気持ちが傾くだろう?」と考えていました。

結果的にヴィンが出した答えはあの通りですが、心中は複雑なままです。ただ、基本的にクラウドが今戦う理由はセフィロス打倒であって、それを見失うようでは駄目だという気持ちがあるからこそ、ヴィンはあの結果を出したことになっています。

夜・月=夜のクラウドの象徴として書いたので、ラストの「太陽が輝いている」は、昼のクラウドを象徴しています。ある意味、皮肉めいた一文かもしれません。

多分ヴィンは夜クラウドを忘れたりはしないのだろうけど、誰もが知らない存在を自分一人でずっと背負って生きていくわけで…それを考えるとヴィンにとっても少し悲劇かもしれないです。しかもそれを思い出させるクラウドはずっと側にいて、笑ったりするのでしょう…。

文章力が足りず意味不明だったかもしれないんですが(泣)夜クラを消す方法は、ヴィンと本当のクラウド(昼)の想いが通じ会うことにあったりします!

これは、夜クラが存在しはじめた理由が、昼クラがヴィンに想いを告げられないことにあったからです。もし昼クラの想いがヴィンに通じるならば、夜クラは存在理由がないという…はい。

果たしてヴィンセントは、昼クラウドと夜クラウド、どちらの味方なのか…という感じですが、そこは読んでくださった方の想像にお任せいたしますっ。

とにもかくにも、此処までお付き合い下さった方、本当にありがとうございました!

再アップ後コメント(2021/02/22)

「Frail Cage」をお読みいただき、ありがとうございました!

この物語は「DEEPZ MODE」のなかでも初期に書いたヴィンクラで、再アップにあたり文章の修正が多すぎてヒィヒィ言っておりました(笑) しかし、こうしてなんとかラストまでUPできて安心しています。

リアタイ時のコメントにもあるように、Frail Cageは半年くらい連載していて、途中かなり間があいた作品でした。そのため、今回の再アップではそれだけは避けようと思っていたのですが、当時ほどではないとはいえ今回も間々あいてしまったので、これはもうFrail Cageの運命かな?と思いました(笑)

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Frail Cageを最後まで読んでくださり、さらにこのコメントを見てくださっている方がいらっしゃいましたが、ぜひお伺いしたいことがあります…!

昼クラウドと夜クラウド、どちらがお好きでしょうか?

もしヴィンセントの立場だったら、どちらの味方になりますか?

当時のコメントではぼかしていますが、この物語の核はまさにこの問いにあります。ヴィンセントはあのような答えを出したけれど、それが本心とは限りません。でも、たぶんあのまま未来は続いていく。そして記憶は掠れていく。

実際、世の中に「影の人間」が出てくることはないとは思いますが、ヴィンセントのような決断を迫られることはよくあることだと思います。本文にも書いた「正しいとはなんなのか?」が関わる問題です。

いま改めてみると、この物語はハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、なんだかわかりませんね(笑) でも、当時もこの「曖昧な読後感」「正しさの問題が残るざらざら感」みたいなものを狙っていたので、これはこういう物語だったということで!

それでは、最後までFrail Cageを読書くださったかたには、本当にありがとうございました!

 

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