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*STRAY PIECE

STRAY PIECE(69)【ツォンルー】

69:格好悪いくらいが丁度良い        カラン、そう音が鳴ってグラスが揺れる。 謹慎処分なんて餓鬼じゃあるまいし―――――、 そう思いながらグラスを揺らすその姿は、その店にとって相当久しぶりのも...
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STRAY PIECE(68)【ツォンルー】

68:ピリオド      今、銃を発砲したら―――――ルーファウスは微塵も抵抗しないだろう。 何しろ自ら撃ち抜けと令する人なのだ、それは当然だろう。 そしてもしルーファウスごとあの男を撃ち抜けば、きっとあの...
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STRAY PIECE(67)【ツォンルー】

67:軌道修正と最後の願い      「駄目――――!!やめて、サインなんかしないで!!」 ビクッ、として思わず万年筆が手から滑り落ちる。 それと同時に、ルーファウスの左手を握りこんでいた男の手がすっと離れ...
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STRAY PIECE(66)【ツォンルー】

66:受け継がれた”遊び”         目の前がゆらりとしている。 その中でルーファウスは、かつてあの純血種が褒めた自分の狩猟の腕について思い返していた。 さすがですね、純血種はそう言っていたか。...
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STRAY PIECE(65)【ツォンルー】

65:黒幕は誰だ?         走り続けたせいで息がぜえはあと切れていた。 それでも敵を追い詰めることが出来れば、息なんて絶えても良い。 そう思いながら走り続けて中庭にまで身を躍らすと、その広大な...
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Frail Cage(16)【ヴィンクラ】

16:二個の顔      本当に欲しいものを、手に入れたくなっただけだ。 それは最初、欲しいものなんかじゃなかった。 誰かが望んだもの、ただそれだけのものだった。 そしてそれを手に入れるためには――――...
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Frail Cage(15)【ヴィンクラ】

15:自分の心      クラウドが言った言葉。 “今度は俺を救ってくれよ”―――――その言葉にはまたもや条件があった。 しかし今度は少し単純なものだった。 条件は、毎日会うこと。 それは勿論、夜...
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STRAY PIECE(64)【ツォンルー】

64:小さな手に引かれて          誰かに手を引かれている。 暗がりの中でルーファウスが理解したのはその感覚だった。 レノはあの金髪の男に向かっていったのだから、この手はレノの手ではない。勿論...
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STRAY PIECE(63)【ツォンルー】

63:金髪の悪童          立食パーティである為に、恐ろしいほどの人垣が出来ている。 それなのにそこだけ奇異に感じたのは、そのテーブルにだけ“普通ではないもの”が置いてあったからだろう。 普通...
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Frail Cage(14)【ヴィンクラ】

14:異国の香      数日が過ぎて、ヴィンセントはやはりその決断を下した。“それ”とは勿論、夜のクラウドに会うことである。 しかし実際そうするには躊躇われる部分が多くあった。 その大方の理由は、自分自身に...
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STRAY PIECE(62)【ツォンルー】

62:情報共有          「何てことをしたんだ!分かってるのか、お前は“身辺”警護なんだぞ!今回の件は確かに個人的な依頼だったかもしれないが、内容としては任務のそれに匹敵しているんだ。そのくらい分かるだろ...
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STRAY PIECE(61)【ツォンルー】

61:焦燥と遭遇と          会場は俄かざわめいていた。 先ほど響いた破壊音が問題だったのだろう、VIP達は顔をしかめながら口々に何かを囁きあっている。 そんな不穏な雰囲気を払拭すべくプレジデ...
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STRAY PIECE(60)【ツォンルー】

60:潜入        「すみません、マダム」 眼前のメイドが申し訳なさそうにそう言って頭を下げてくるのを、マリアは悠然と笑いながら躱す。 マダムなどと呼ばれる身分ではないのだが、此処はそれを貫き通...
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Frail Cage(13)【ヴィンクラ】

13:終止の釘      良く晴れた日。 その日、ヴィンセントはクラウドとともに仲間の群れから抜け出した。 それは、中途半端に止まってしまった先日の会話の続きをするためである。 結局、クラウドにはまだ伝...
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