FF7ツォン×ルーファウスの長編小説「CLEAR WARMTH」専用のカテゴリです。
CLEAR WARMTH-WARM-(4)【ツォンルー】
「え…社長、いないんですか?」
二日ほど過ぎてまた尋ねてきたイリーナは、ルーファウスがいないと聞いて驚いた顔をした。
ルーファウスに住まいを貸している、かつての取引先の男は、そうなんですよ、と少し心配そうな...
CLEAR WARMTH-WARM-(3)【ツォンルー】
それは、白昼夢だった。
空白の中で、やっと果たした再会。
あの時の姿のままで、ツォンはそっと現れた。
もうそのスーツは着るな、そう言ってもそっと笑うだけの幻想。
それでも、その人はかつてそうして...
CLEAR WARMTH-WARM-(2)【ツォンルー】
イリーナが帰った後。
部屋で独りきりになったルーファウスは、何となくイリーナが最後に放った言葉を思い出していた。
忘れられない―――――確か彼女はそう言っていた。
そういえば、かつて自分もそんな言葉を...
CLEAR WARMTH-WARM-(1)【ツォンルー】
栄光と名誉―――――それは一体、何の為のものだったのだろうか。
今此処に残るもの、それはあのとき感じた生暖かい体温。閉じられた目を見て、とても空虚になったのを覚えている。
彼が望むことはわかっていた。
...
CLEAR WARMTH-ALIVE-(5)【ツォンルー】
ツォンの腕は、そっとルーファウスの体を抱き寄せ、それをすっぽりと胸に包み込んだ。まるで抵抗の無い軽い体は、その胸の中で規則的な鼓動をしている。
「……私が死んでも、この神羅には数え切れないほどの社員達がいます。貴...
CLEAR WARMTH-ALIVE-(4)【ツォンルー】
その夜、ルーファウスはいつかの胸騒ぎに襲われていた。
それは徐々に強くなり、実際に胸が痛くなった。此処最近ではそれは普通に起こることだったが、それにしてもその日は本当に酷い感覚だった。
まるで――――、、
...
CLEAR WARMTH-ALIVE-(3)【ツォンルー】
目の前には白い部屋が広がっていて、異臭が漂っている。
ツォンの体に流れ込む液体は、臓器を保つための栄養分、たんぱく質だと医者は言っていた。それを見つめながら、こんなもので命を繋いでいるツォンが、とてもとても強く思...
CLEAR WARMTH-ALIVE-(2)【ツォンルー】
早足で向かったそこは、医療関連の特別室だった。
そこはあまり良い印象が無い。
科学部門にも関連している場所なせいか、白い清潔なベットやシーツでさえ、何故か薄汚く見える。将来や研究のためとは言っても、そこでは...
CLEAR WARMTH-ALIVE-(1)【ツォンルー】
ドクドクドクと何かが体を駆け巡っている。
それは体を循環する血液だったか、それとも鼓動だったか。
それとも――――また、予感?
嫌な予感はもうたくさんだ、そう思う。思うけれど、そういった胸騒ぎからはも...
CLEAR WARMTH(3)【ツォンルー】
俄か”社長”の顔に戻ったその口調に、ツォンは微笑んで「はい」と返す。それは揺らいだ心を固定させる大切な言葉で、その役割をしっかりと果たした。
もう、揺れはしない。
どんなに胸騒ぎがしようと、ルーファウスの本心が違おう...
CLEAR WARMTH(2)【ツォンルー】
ソファに腰を下ろしながらも上体は真横に反らされている―――その状態で、ツォンはルーファウスの要望に応える如く、口づけを繰り返していた。
とても不思議な関係だと思う。
だがそう思う反面、この日にこうして二人でいられる事...
CLEAR WARMTH(1)【ツォンルー】
胸騒ぎがしていた。
それは、もうずっと前からだったように思う。
確実なのは、セフィロスが敵という立場になって神羅から離れ、それを追うようになった頃にはもうこの予感があったという事。
しかし今日は、何でこんなにも...
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■SERIOUS●MORE LONG
厭な予感がする―――いかないでほしい。そう思うものの、神羅カンパニーの社長という立場から古代種の神殿にツォンを送りこむルーファウス。その前夜から神羅崩壊後にいたるまでの...