FF7ツォン×ルーファウスの長編小説「CRYSTAL LIFE」専用のカテゴリです。
CRYSTAL LIFE(14)【ツォンルー】
3rd :06
ツォンが与えられたマンションの一室で、久方ぶりに身体を重ねあった。あの荒れた日以来の触れ合いだったと思う。あの時とは格段に違う優しい手つきの中で、二人は眠りについた。
しかし問題は今。正にこれからのこ...
CRYSTAL LIFE(13)【ツォンルー】
3rd :05
「違う、そうじゃない。貴方はちゃんと覚えていた。崩壊した神羅を受け入れて、それでも過去は捨てなくてはいけなくて…その中でも知っていたはずです。神羅にその気持ちを託してそれが叶わなかったとしても、今だってあの...
CRYSTAL LIFE(12)【ツォンルー】
3rd :04
暫く何も無かったように食事をしていたが、それもそろそろ飽きたという頃になって、ルーファウスは立ち上がった。
隣に座っている町長に、そろそろお暇します、と一言告げると、明日のスケジュールなどを...
CRYSTAL LIFE(11)【ツォンルー】
3rd :03
ルーファウスの職場を訪ねてみたが、そこにはもう既にルーファウスの姿はなかった。どこに行ったのか訪ねてみたが、それにも回答はない。
またスーツを着る生活になっていたツォンは、アウェーなその場所...
CRYSTAL LIFE(10)【ツォンルー】
3rd :02
その会話が終わって少しした後、突如として手を止めたツォンは、画面を見ながら目を見開いた。
「―――すみませんが」
窓際にいた男に声をかけて呼び寄せると、映し出された画面を提示しながら質問を繰り出...
CRYSTAL LIFE(9)【ツォンルー】
3rd :01
綺麗に纏め上げた髪を揺らして、彼は振り向く。そして、笑う。
真っ白なスーツの端が、振り向いた拍子にひらりと舞った。
司令室の中、ただ一人立っていたルーファウスは、呼び出したツォンがやっ...
CRYSTAL LIFE(8)【ツォンルー】
2nd :04
今日はシステム稼動のテストをするから、絶対に顔を出してくれと、そう言われていた。けれど、その前にツォンにはどうしてもしておかなければならないことがあった。
ルーファウスの元に……行かなければ...
CRYSTAL LIFE(7)【ツォンルー】
2nd :03
交代して店に立った彼女は、改めてツォンに向き直ると、悪かったねと言って健康的な笑いを見せた。それにつられてツォンもふっと笑う。
「こんな良い夜にまだ一人なんだね、アンタも。ほら、グラス寄越しなさいな。...
CRYSTAL LIFE(6)【ツォンルー】
2nd :02
そのビルには、“M”という仮称がつけられていた。
企業自体にまだ正式名称がないからという話だが、それにしても用意が杜撰だと思う。
機械の搬入をするということで仕事場から駆り出されたルーファウスは...
CRYSTAL LIFE(5)【ツォンルー】
2nd :01
世界は今、変動していた。
神羅が崩壊したときから、もう5年ほど過ぎたろうか。一旦は地まで落ちたかのような状態だったこの土地も、徐々に復活の色を見せてきた。
それは4年ほど前から進められてはいたが...
CRYSTAL LIFE(4)【ツォンルー】
1st :04
不思議なことは、世の中にたくさんある。これもその一つだろうかと、たまに思うことがある。
それは“痛みがなくなる”こと。
どんなに辛い別れがきても、どんなに酷い苦痛があっても、それを感じたときと全...
CRYSTAL LIFE(3)【ツォンルー】
1st :03
ツォンと本音をぶつけあったその後、ルーファウスは更なる喪失感と空しさを感じていた。ツォンと一緒に生きていくことに、今の状況では意味が見出せないといった感じである。
何もかもが無い、けれどツォ...
CRYSTAL LIFE(2)【ツォンルー】
1st :02
体調が優れないから、そう言ってルーファウスが薬を常備し始めたのも無理のない話だった。少し休めばいいというツォンの言葉にも耳を傾けずにいたルーファウスは、結局、完全にダウンしてしまったのだ。
仕事を辞め...
CRYSTAL LIFE(1)【ツォンルー】
1st :01
小さな家の寄り集まった、小さな町。
昔あった巨大都市に比べたらとにかくそれは小規模で、これから何か発展があるとは思えない。しかしそれでもそこは平和だった。
静かで、平和で、皆が皆、同じレベルで生...