ツォンルー

*CLEAR WARMTH

CLEAR WARMTH-WARM-(3)【ツォンルー】

    それは、白昼夢だった。 空白の中で、やっと果たした再会。 あの時の姿のままで、ツォンはそっと現れた。 もうそのスーツは着るな、そう言ってもそっと笑うだけの幻想。 それでも、その人はかつてそうして...
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CLEAR WARMTH-WARM-(2)【ツォンルー】

    イリーナが帰った後。 部屋で独りきりになったルーファウスは、何となくイリーナが最後に放った言葉を思い出していた。 忘れられない―――――確か彼女はそう言っていた。 そういえば、かつて自分もそんな言葉を...
*CLEAR WARMTH

CLEAR WARMTH-WARM-(1)【ツォンルー】

    栄光と名誉―――――それは一体、何の為のものだったのだろうか。 今此処に残るもの、それはあのとき感じた生暖かい体温。閉じられた目を見て、とても空虚になったのを覚えている。 彼が望むことはわかっていた。 ...
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CLEAR WARMTH-ALIVE-(5)【ツォンルー】

    ツォンの腕は、そっとルーファウスの体を抱き寄せ、それをすっぽりと胸に包み込んだ。まるで抵抗の無い軽い体は、その胸の中で規則的な鼓動をしている。 「……私が死んでも、この神羅には数え切れないほどの社員達がいます。貴...
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CLEAR WARMTH-ALIVE-(4)【ツォンルー】

    その夜、ルーファウスはいつかの胸騒ぎに襲われていた。 それは徐々に強くなり、実際に胸が痛くなった。此処最近ではそれは普通に起こることだったが、それにしてもその日は本当に酷い感覚だった。 まるで――――、、 ...
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CLEAR WARMTH-ALIVE-(3)【ツォンルー】

    目の前には白い部屋が広がっていて、異臭が漂っている。 ツォンの体に流れ込む液体は、臓器を保つための栄養分、たんぱく質だと医者は言っていた。それを見つめながら、こんなもので命を繋いでいるツォンが、とてもとても強く思...
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CLEAR WARMTH-ALIVE-(2)【ツォンルー】

    早足で向かったそこは、医療関連の特別室だった。 そこはあまり良い印象が無い。 科学部門にも関連している場所なせいか、白い清潔なベットやシーツでさえ、何故か薄汚く見える。将来や研究のためとは言っても、そこでは...
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CLEAR WARMTH-ALIVE-(1)【ツォンルー】

    ドクドクドクと何かが体を駆け巡っている。 それは体を循環する血液だったか、それとも鼓動だったか。 それとも――――また、予感? 嫌な予感はもうたくさんだ、そう思う。思うけれど、そういった胸騒ぎからはも...
*CLEAR WARMTH

CLEAR WARMTH(3)【ツォンルー】

  俄か”社長”の顔に戻ったその口調に、ツォンは微笑んで「はい」と返す。それは揺らいだ心を固定させる大切な言葉で、その役割をしっかりと果たした。 もう、揺れはしない。 どんなに胸騒ぎがしようと、ルーファウスの本心が違おう...
*CLEAR WARMTH

CLEAR WARMTH(2)【ツォンルー】

  ソファに腰を下ろしながらも上体は真横に反らされている―――その状態で、ツォンはルーファウスの要望に応える如く、口づけを繰り返していた。 とても不思議な関係だと思う。 だがそう思う反面、この日にこうして二人でいられる事...
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CLEAR WARMTH(1)【ツォンルー】

  胸騒ぎがしていた。 それは、もうずっと前からだったように思う。 確実なのは、セフィロスが敵という立場になって神羅から離れ、それを追うようになった頃にはもうこの予感があったという事。 しかし今日は、何でこんなにも...
*CLEAR WARMTH

CLEAR WARMTH<TOP>【ツォンルー】

インフォメーション ■SERIOUS●MORE LONG 厭な予感がする―――いかないでほしい。そう思うものの、神羅カンパニーの社長という立場から古代種の神殿にツォンを送りこむルーファウス。その前夜から神羅崩壊後にいたるまでの...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(70)【ツォンルー】

70:幸せの欠片を探し続けて      「普通通り仕事に励んでいます。最近はまたルードと良く飲みに行っているようですね。今日も行きつけのバーに行くだとかで」 「…そうか」 マリアの時と同じようにそう頷いたル...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(69)【ツォンルー】

69:格好悪いくらいが丁度良い        カラン、そう音が鳴ってグラスが揺れる。 謹慎処分なんて餓鬼じゃあるまいし―――――、 そう思いながらグラスを揺らすその姿は、その店にとって相当久しぶりのも...
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