■SWEET

*STRAY PIECE

STRAY PIECE(9)【ツォンルー】

09:愛情に近い同情     HOTEL VERRYから比べれば随分と質素なホテル。 やはりミッドガルにあるが、こちらは外れにあり、HOTEL FIRSTという名称が付けられていた。名称通り用途としてはビジネスホテ...
ザックラ

なつまつり【ザックラ】

インフォメーション ■SWEET●SHORT 夏祭りに行った二人のおはなし。素直になれないクラウド。 なつまつり:ザックス×クラウド   夏祭りがあるんだってさ。 そう言われてクラウドは、嬉々としてザッ...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(8)【ツォンルー】

08:届かない呟き   「大切なものは、いつも私から離れていくんだ。いつも私を置き去りにして…いくんだ」 「へえ…」 特別思い入れるでもなくルーファウスの言葉に返答をするレノは、ルーファウスを抱きしめながらも102...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(7)【ツォンルー】

07:ペースの乱れた夜     甘ったるい匂いが立ち込めていた。 鼻につく、やけに甘いチョコレートのような匂い。それはどこか遠い国の煙草の匂いで、吸ってしまうとそうでもないくせに、香りだけはやけに甘ったるく感じられ...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(6)【ツォンルー】

06:ディスプレイに映った文字   「…あ、あそこは…嫌だ」 ふと、ルーファウスの口がそう震えた。 声というより震えといった方が正しいくらいに、それは妙な動きをしている。 ツォンはその動きに特には気を止めず、...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(5)【ツォンルー】

05:情欲   「私はもう、貴方を失望させたくはありません」 「ツォン…」 「約束したのを覚えていますか。貴方の、膝を抱えるあの癖…私が解いてみせますと言った…あの約束を」 「…ああ」 そうだ、そう約束...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(4)【ツォンルー】

04:三か月ぶりの食事     その日の午後九時、ルーファウスとツォンはあるレストランに足を向けた。 ミッドガルの中でも人気の高いそのレストランは、曇りガラスで店内が見えないようになっている上に完璧な敷居があり、そ...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(3)【ツォンルー】

03:リスタートの口実     神羅カンパニーでの一日は、今やルーファウスにとっては意味のない一日だった。 取り敢えず与えられた仕事をこなしはするが、それ以上のことはする気にならない。 例えば副社長として自発...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(2)【ツォンルー】

02:盗み損ねた心、愛し損ねた心     「要らないの、これ。美味しいのに」 「え…?」 突然そんな言葉を受けて、ツォンははっと我に返った。 どうやら何時の間にか考え事をしていたようで、人前だというのに...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(1)【ツォンルー】

01:スイートルームの薄っぺらな愛情   幸せというものは、どこから作られて、どこまで続くのだろう。 それは目に見えなくて、気付かないうちに指の先から零れ落ちてしまうから。 誰か――――教えて。 求めれば求め...
ツォンルー

ここにいる(3)【ツォンルー】

    スペアキーで家に入り、ツォンの帰宅を待ちながら寝に入る。そんな日々が緩やかに続いていた。 以前は神羅内で少し顔を合わせる機会もあったものの、今はそれすらない。それは何だか少し寂しかったものである。 痺れをき...
ツォンルー

ここにいる(2)【ツォンルー】

    闇が覆う部屋で、言葉だけが交錯していた。 そこは、ある組織の司令室である。殺伐とした部屋の中で、時計の針の進む音だけが鳴り響いていた。 時刻は午前1:00。 今この部屋には数十名の組織員がいる。どれも...
ツォンルー

ここにいる(1)【ツォンルー】

インフォメーション ■SWEET●MEDIUM 他でもないツォンの言葉だったから、信じていたいんだ。 ここにいる:ツォン×ルーファウス   初めて口付けを交わしたときのことを、覚えている。 ほんの少し試すみたいに...
ツォンルー

愛鍵(3)【ツォンルー】

    翌日。何だか映画みたいな昨晩が忘れられなくて、ツォンは珍しくぼうっとしていた。 昨日あんなふうに過ごしたばかりだから、ルーファウスと次にデートをするのはもう少し先の話である。 それでも今日は、社内で「おはよ...
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