Diary of CLOUD / いつもの場所
どうしてこんな事になったんだろう。
今ではそんなふうにしか思えないよ。
何も知らなかった時の方が何倍か良かったって思うし、
だけどこんな関係も離したくない気もする。
不思議だよ。
今日もきっとあなたは俺を呼び出すんだ。
ほら、予想通り。あなたは来た。
ねえ分かってる?
訓練なんかよりずっと、あなたの言う事の方が辛いって事を、さ?
あなたはやっぱり薄笑いなんか浮かべて、俺に言う。
『さあ、こっちへ』
そう言ってあなたが連れていく場所は分かってる。お決まりパターンだよ。
場所は、神羅カンパニーの門近く。その隣あたりにある小さな物置。
そこまで来て、ちょっと躊躇う俺に、あなたは極上の笑みを浮かべて、
『嫌なのか?そんな筈は無いだろう?』
って言う。
馬鹿にしてる、そう思うけど。でも、俺の口は勝手に「嫌じゃない」なんて言ってる。
本当に馬鹿としか言い様が無い。
でも分かってよ。嫌だけど、断れないんだ。いや、断りたくないのかもしれない。
俺はあなたと一緒にその物置の中に忍び込む。
どうしていつも鍵がかかってないんだろう…あなたの力?
そんな事を考えながらも、俺はあなたの言いなりになってく。
『そこに寝ろ』
そう言われて、俺は指示された通りに堅いコンクリートの真ん中に腰を下ろす。
『脱げ』
俺はうんざりする。
だけど何時の間にかそれも慣れっこで、俺はとにかく服を脱ぐんだ。
俺は半裸になって、だけどあなたはいつも通り黒い長い服なんか身に着けたままで、
これは不公平だと思うよ。
ねえ?
だけど俺はそう、そのままあなたを待つんだ。
『準備をしないとな』
そう言って嫌らしく笑う。
これもお決まりパターンだ。いつも、俺に目隠しをする。
目隠しをして、それから俺の両腕を縛り付けた。
どっからどう見たって監禁されてる人質だよ、これじゃあ。
そう思うけど、何も言えないまま、俺はそうされるがままになって、
―――それで、やっぱり始まるんだ。
あなたの手が俺の股間に伸びてきて、萎縮してるアレを掴み出した。
優しさなんてカケラもないやり方で、そいつをシゴいて。
こういう時、目が見えなくて良かったかもしれないって思う。
見えてたらそれはそれで興奮でもするもんなのかもしれないけど、
自分がそんなふうにされてるのは、何だか気味が悪い。
痛い、痛いよ。そんなふうに無理矢理やられたら、気持ちよくなんて無いよ。
だけど、そんなのあなたには関係無いんだろうね。
俺を玩具か何かだと思ってるんだ。
でもあなたは良く知ってる。いや、俺の体をそうさせたのは、あなたなんだ。
突然後ろに指が差し込まれて、俺はやっぱり声が抑えられなくて呻く。
それは本当に痛くて、本当に無理矢理で、いつもこの瞬間が怖いと思う。
それでもお構い無しで指が出し入れされて、その内頭が変になりそうになる。
『ふん、淫乱な体になったもんだな。こんなやり方でも感じるなんて』
酷いよ、そんなふうに言うなんて。だって仕方無いじゃないか。
こうさせたのは、あなたじゃないか。
俺だって悔しいよ。痛くて、凄く嫌な気分になるのに、その内どうしようもなく感じてくる。
『どうした?足りないのか?』
下卑た笑いで、そんなことを言う。
指は段々増えていって、今や何本突き刺さってるのか分からない。
痛い、気持ち悪い。…だけど、それ以上に気持ちよくて、
俺はいつも無意識に女みたいな喘ぎ声なんか出して。
馬鹿みたいだ。
指であんな所を散々弄られて、前では散々シゴかれて、俺はヤバくなって。
「セフィ…もう…」
悔しくて、何となく冷静そうな声を出してみるけど、内容が内容だ。
『イきたいのか?』
あなたは本当に意地悪だ。黙っててもどうせイっちゃうのに、追い討ちをかけるように
そんなことを言う。
『イきたいなら、そう声に出して言ってみたらどうなんだ?』
ムカツク。腹が立つのに、それさえできない。
やっぱりあなたの思惑通り、俺はそう声に出して言う。
結局、そのままあなたの手の中で俺は果てる。
ぐったりしてる俺を、あなたはやっぱり今日も許さなかった。
俺の出した液をべっとりと手に付けたまま、あなたは俺の頬にそれをなすりつける。
それから俺の口までそいつを持ってきて、俺に言うんだ。
『お前のだ。そう嫌悪する事もあるまい?』
嫌だよ、自分のなんて。だけど俺は命令通りにその指をしゃぶる。
ぺちゃっと音がして本当に気持ち悪い。その上、その不味さには反吐が出そうだ。
『不満か?だったら何が欲しい?』
俺が黙ってると、やっぱりあなたは意地悪に催促してきた。
『何が欲しいと聞いてるんだ。口が無いのか、お前は?』
仕方なく俺は答える。
だけど、今日はそいつが口にやってきた。
てっきり下の穴に突っ込まれるものかと思ってたけど、そうじゃないみたいだ。
あなたのモノが、咽喉奥まで強引に押し込まれた。
俺は息も詰まるかって程の感覚になりながら、そいつをとにかく舌で嘗め回した。
もう何度目だろうね?
こうやってあなたを気持ちよくさせてあげるのは?
随分と上手くなったでしょう?
ちょっとくらいは褒めて欲しいよ。
何も知らなかった俺がここまで自然に、よりにもよって男のアソコなんかを口で刺激してるんだから。
俺は巧みに舌を使って舐める。
あなたの気持ち良くなる所だってもう分かるよ。
ちょっと立たせて裏筋からその根元まで、俺はごく丁寧になぞっていく。
さらにその下の膨らみまで少し弄ったりしながら、俺は口が痛くなるほど頑張った。
本当に疲れるけど、貴方の為だから頑張るんだよ。
その辺は分かってくれてる?
あなたの声はいつまでも聞こえなくて、悶えてる様子も何も無いんだ。
いつもそうだ。
俺は頑張ってるけど、あなたは本当に感じてくれてるのかって疑問にもなる。
だけど、分かるよ。
やがて俺の口の中に溢れた白く濁った液体。
凄い刺激で口中がヒリヒリする。
それを口から垂らしながら、俺は「ねえ、どうだった?」と聞いてみる。
あなたは笑いを含んだ声で言うんだ。
『この、淫乱が』
俺は吐き気がする。
>>> back
| > next