Diary of CLOUD(8)【セフィクラ】

*Diary of CLOUD

Diary of CLOUD / 教えて…

  

信じられないなんて、もう言えないよ。
そうでしょ、ザックス?
俺は哀れむようにこっちを見てるザックスの下半身に手を伸ばす。
そこからスルリと忍ばせた指先に、まだ何も起こっていないザックスのものの感触。
ビクリ、と反応してる。

『何してるんだ、クラウド!』

怒ったふうな、焦ったふうなザックスの声。

『やめろ!』

無理だよ。
だって信じてくれないんでしょ、ザックス?
これでももう随分と手馴れてるんだ。
…ほらね?
感じてるでしょ?

『クラウド、おま――ッ!』

目を細めて苦悶の表情。
優しいザックス。好きだよ。
ねえ、教えて欲しいんだ。俺は、どう?
適度に勃起したソレを、俺は躊躇いもせずに口に咥え込む。
慣らされた舌の動きを駆使して嘗め回す。それから、ゆっくり頭を動かして。
ねえ、どう?

『はっ…クラウ、ド…』

視線が合って、ザックスの目が俺に何か言いたそうに揺れてる。
うん、分かってるよ。おかしいって言うんだろう?
確かにそうだ。
俺はおかしいんだと思う。
だって、大好きな友達のザックスにも、こんな事しちゃうんだから。

俺は、そこそこ固くなるまでザックスのを舌で弄った。
そろそろ信じてくれたかな?
そう思うけど、やっぱりザックスは哀れむような表情を消さないでいる。
何で?…それともただ、軽蔑してるだけ?
分からない、分からないよ。

『クラウド…、何してるんだ…?』

何って、見れば分かるじゃないか、ザックス?
俺の行動に目を見張ってるザックスが、俺は何だか可笑しく思えた。
いつもなら、命令されてこうするのに、全然違うから。

あっという間に全裸になった俺に、ザックスは何も言えないままの状態だった。
俺はゆっくりとザックスの膝の上に乗っかって、位置を確かめる。
こういう時、何だか白けるよね。
だけどザックスは違う。全然違うふうに、慌ててる。

『まさか、お前…!…そんなのは違う!』

何が違うの、教えて?
だってさ、ザックスだって出したいでしょ?
俺も挿れて欲しいよ。
…でもそれはきっと、慣らされた感覚なんだろうと思うけど。

それにこうしたらザックスだって信じてくれる筈だよ。
ねえ、ザックスは罪悪感なんて持たなくて良いんだ。
だって俺が誘ったんだから。
全部俺が―――いけないんだから。

『ク…ラウド…』

ザックスの勃ったままのアレに、俺はズレないように腰を下げていった。
準備してないままだから、やっぱり痛みが走る。
それはザックスも同じみたいで、顔をキツそうに歪ましてる。
まだ先の方しか入って無くて、それは何だか変な感じだった。
俺はさらに力を込めて、体の中にザックスのを挿れた。

随分手荒だなあって自分でも思う。
きっとあの人の影響だよね?
まだ痛いけど、それでもゆっくり腰を動かしてみる。
痛いけど、妙な感じが体に駆け上ってきて、俺はどうしようもない感覚になった。

ねえ、ザックス。
ザックスはどういう感じ?…俺と今、セックスしてるんだよ?

『うっ…』

呻きを漏らしてるザックス。痛かったよね、ゴメンナサイ。
だけど段々動きが慣れてきて、いつの間にか俺の方がヤバくなってきてた。
ザックスが下から突き上げてくる。
もう嫌だと思ってた、女みたいなあの声が口から出た。
ザックス、ザックス…俺、何だか変になりそうだよ。
でもこれで信じてくれるよね?
俺にとってはそれが一番大事な事だったから。

ザックスのは、あの人と全然違う。
セックスの仕方も、感覚も、全然違う。
やっぱり、こんな時でも優しいんだね。
時々、キツイか?とか声をかけてくれる。
でも変な感じ。
だっていつの間にかザックスもその気になってるんだから。
でも俺はね、ザックス。
本当に最低なんだ。
だって今、ザックスとヤリながら俺は――。

あの人の事、考えてる。

『――――ごめん』

ぐったりしてる俺に、ザックスはそう声をかけた。
凄く困った顔をしてる。
きっと俺が何を考えてたかなんて、分からないんだろうな。
俺はそんなザックスに、笑ってみせた。
俺はどうだった?
軽蔑した?

―――――ねえ、信じてくれた?

  

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