ファン小説

*Frail Cage

Frail Cage(15)【ヴィンクラ】

15:自分の心      クラウドが言った言葉。 “今度は俺を救ってくれよ”―――――その言葉にはまたもや条件があった。 しかし今度は少し単純なものだった。 条件は、毎日会うこと。 それは勿論、夜...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(64)【ツォンルー】

64:小さな手に引かれて          誰かに手を引かれている。 暗がりの中でルーファウスが理解したのはその感覚だった。 レノはあの金髪の男に向かっていったのだから、この手はレノの手ではない。勿論...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(63)【ツォンルー】

63:金髪の悪童          立食パーティである為に、恐ろしいほどの人垣が出来ている。 それなのにそこだけ奇異に感じたのは、そのテーブルにだけ“普通ではないもの”が置いてあったからだろう。 普通...
*Frail Cage

Frail Cage(14)【ヴィンクラ】

14:異国の香      数日が過ぎて、ヴィンセントはやはりその決断を下した。“それ”とは勿論、夜のクラウドに会うことである。 しかし実際そうするには躊躇われる部分が多くあった。 その大方の理由は、自分自身に...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(62)【ツォンルー】

62:情報共有          「何てことをしたんだ!分かってるのか、お前は“身辺”警護なんだぞ!今回の件は確かに個人的な依頼だったかもしれないが、内容としては任務のそれに匹敵しているんだ。そのくらい分かるだろ...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(61)【ツォンルー】

61:焦燥と遭遇と          会場は俄かざわめいていた。 先ほど響いた破壊音が問題だったのだろう、VIP達は顔をしかめながら口々に何かを囁きあっている。 そんな不穏な雰囲気を払拭すべくプレジデ...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(60)【ツォンルー】

60:潜入        「すみません、マダム」 眼前のメイドが申し訳なさそうにそう言って頭を下げてくるのを、マリアは悠然と笑いながら躱す。 マダムなどと呼ばれる身分ではないのだが、此処はそれを貫き通...
*Frail Cage

Frail Cage(13)【ヴィンクラ】

13:終止の釘      良く晴れた日。 その日、ヴィンセントはクラウドとともに仲間の群れから抜け出した。 それは、中途半端に止まってしまった先日の会話の続きをするためである。 結局、クラウドにはまだ伝...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(59)【ツォンルー】

59:不審な音        ほんの一瞬だった。 ツォンの姿を見たような気がしたのはほんの一瞬のことで、それはすぐさま姿を消してしまったものである。 しかしそれでもレノがその曖昧な視覚情報を元にツォン...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(58)【ツォンルー】

58:レノの離席    そんなことをつらつら考えながら適当に会話をしていたレノの前で、パティシエとドクターがふっと動きを変えた。 二人は純血種の耳元で何かを囁くと、小さく礼をし、ルーファウスとレノに対しても同じように会...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(57)【ツォンルー】

57:純血種とパティシエとドクターと    バットタイミングだ、そう思って振り返った先にいたのは例の純血種の男で、彼は一際ぴしりとしたタキシードに身を固め爽やかな笑顔を浮かべていた。 「ルーファウスさん、お久しぶりです...
*STRAY PIECE

STRAY PIECE(56)【ツォンルー】

56:パーティ開始    それはどうやらパーティの始まりを告げる鐘の音であるらしく、その音と同時に主賓であるプレジデント神羅が姿を現す。 その姿が見えた瞬間、会場からは当然のように大きな拍手がおこり、その場は俄か一体感...
セフィクラ

ETERNITY(3)【セフィクラ】

    午後の訓練の後、ザックスと会った。 それは偶然だったけど、俺をとても複雑な気分にさせた。 ザックスからはあの香りがしていたから――――。 他人の話題を出すのはザックスに悪いと思ったけど、俺は無意識にそ...
セフィクラ

ETERNITY(2)【セフィクラ】

  とうとう…言ってしまった。真っ白だった。 そう言って…返ってくる言葉次第で、もう俺はセフィロスと一緒にいられなくなるのに。 だけどそんな事、考えられなかった。 今が苦しいんだ。 俺はこの時、一体どんな表情...
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